2017年07月14日

【通訳ガイド 仕事の需要と供給】資格不要へ法改正案の背景

仕事を取り巻く環境の変化によって、
その仕事の提供価値が変化します。

その変化により、今の仕事が不利になったり、
逆に有利になったりします。

だから、マーケティング的思考を働かせて
自分の仕事を取り巻く環境は充分意識して
おくことが必要です。

前回、HISが法の改正に備えて通訳ガイドの
マッチングサービスをリリースする情報をお伝えしました。
↓ ↓ ↓
【提供価値の変化を考える】HIS訪日客に資格不要な通訳ガイドの仲介サービス開始

その法の改正案とは、従来の通訳案内士法による規制を
緩和し、国家資格の通訳案内士でないとできなかった有料の
通訳ガイドの仕事が、資格が不要になり無資格でも
有料の通訳ガイドができるようになること。

その法の改正案の内容を見てみます。


■通訳案内士法改正案の背景

今回の通訳ガイドの資格不要にする法改正案の背景は以下のようです。
  ↓  ↓  ↓
「通訳案内士法及び旅行業法の一部を改正する法律案」を閣議決定

『近年、訪日外国人旅行者は急増し、昨年は2400万人を
 突破するまでになりましたが、地方への誘客を進めながら、
 訪日外国人旅行者の更なる増加を図るためには、地域を
 はじめとする通訳ガイドの質・量の確保や地域独自の
 自然や文化を体験できる旅行商品の提供を促進して
 いくことが重要です。』

政府は昨年2016年3月の外国人旅行客の拡大策を考える
「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」で
2020年4,000万人、2030年6,000万人の新たな
目標を設定しました。

訪日観光客は昨年2016年は2400万人で順調に増加している
ようですが、目標に向け更なる増加のために、
訪日外国人旅行者の地方誘客促進のための受入環境の
整備として「地方をはじめとする通訳ガイドの
質・量の確保」がポイントです。


■通訳ガイド 仕事の需要と供給のミスマッチ

現状の国家資格である通訳案内士はどんな状況なのでしょう。

こちらの記事から
↓ ↓ ↓
通訳ガイド、無資格でも 外国客急増で 質低下の懸念も

『(通訳案内士は)昨年4月時点で約2万人が登録されているが、
その約7割は「英語」が専門。旅行者は中国からが
最多で約630万人(約26%)、次いで韓国の
 約500万人(約21%)。 東アジアと東南アジアで
 全体の8割超を占め、ミスマッチが課題となっていた。』

通訳案内士の登録者の言語は英語が圧倒的です。
それに対し旅行者は東南アジアが全体の8割超。

東南アジアからの旅行者の中で、自国語しか話せない
旅行者は相当数いると予想できます。

「英語」専門以外は約3割の6千人。

明らかに東南アジア旅行者(需要)に対し、
通訳案内士(供給)が不足しています。

『さらに、有資格者の4分の3は首都圏や関西圏に住み、
地方に外国人を呼び込みたい自治体や業界の思惑とも
 ずれが生じていた。』

有資格者の4分の3が首都圏と関西圏であれば、
その他の地方は合わせて4分の1の5千人。

英語専門以外の約3割で単純計算すると、東京圏と
関西圏以外の地方を全部合わせても1,500人です。

「英語」が話せない東南アジアからの旅行者の数に対し、
「地方」では通訳ガイドが圧倒的に不足しているということ。

これでは、地方に外国人を呼び込みたい自治体や
業界の思惑とはかけ離れています。

国家資格である通訳案内士だけでは、観光ガイドとして
仕事の需要と供給に大きなミスマッチが起きています。




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posted by GAGI at 22:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 通訳案内士 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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